- 協会の年会費が高く感じる
- 勉強会への参加も少ないので入っている意味がない
- 所属しているメリットが感じられない
日本作業療法士協会は養成校卒業時や入職時に加入を勧められるパターンが多いです。
最初は研修会に一生懸命出ていたけど最近はご無沙汰で、入っている意味がぶっちゃけわからないんだよね
という方も多いのではないでしょうか。結論からお伝えすると日本作業療法士協会に入らないという選択肢もありです。今回は協会に所属しているメリットとデメリットをふまえ、どうして作業療法士協会に入らない選択肢がありなのか解説していきます!
てんちゃん(@tenpariOT)
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日本作業療法士協会の会費は?
日本作業療法士協会の会費は年間12000円。WFOT会費も一緒に支払っている方が多いと思いますが、そちらは年会費25ドル(日本円で約3000円程)です。大半の方がWFOTにも加入しているため年間15000円程支払っているかと思います。
ちなみに以前ツイッターで協会費がいくらなら納得いくかアンケートをとりました。その結果はこちらです。
協会費、ぶっちゃけいくらくらいなら良いかなと思う?リハ職の皆さんに聞きたいです🥺
— てん@がんばらない作業療法士 (@tenpariOT) December 17, 2021
当たり前の結果かも知れませんが、一番安い金額に表が集まりました。 ボーダーラインは5000円くらいのようですね。
日本作業療法士協会に所属しているメリット
日本作業療法士協会に所属しているメリットとしては以下の点が挙げられます。
- 学会や研修会に安く参加できる
- 認定作業療法士などのスキルアップができる
- 最新の情報が得られる
- 作業療法士損害補償保険に加入できる
- 職場によっては加入していることで就職や転職が有利になる
日本作業療法士協会に入会していることによるメリットも色々あります。特に作業療法士としてスキルアップしていきたいという方にはオススメですね。
日本作業療法士協会に所属しているデメリット
日本作業療法士協会に所属しているデメリットとしては以下の点が挙げられます。
- 年会費が高い
- 勉強会や研修会に参加しないので入っていても意味を感じない
年会費が高いわりに、全く利用しておらずお金を払っている意味を感じないという方も増えてきているようです。
日本作業療法士協会を退会するとデメリットはある?
日本作業療法士協会を退会するデメリットとしては以下のような点が挙げられます。
- 作業療法士協会の組織率が下がり資格の価値が下がる可能性がある
- 今後の生涯学習制度から離脱することになる
- 作業療法士協会関連の事業に参加しづらくなる
- 転職や就職に不利な場合がある
- 損害補償保険も退会になってしまう
協会を退会したことによるデメリットが生じる可能性はたしかにあります。
組織率の低下に関しては、個人に影響する/しないの意見が分かれるところです。療法士としての将来性に疑問を持っている方にとっては、「組織は個人を守ってくれない。そのぶん、副業や投資をしよう」という意見も広まってきています。
賠償責任保険なら別の選択肢もある
事故とかで訴訟されるのも怖いから、保険代わりに入会してるんだよね
という方も多いのではないでしょうか?
職場でも保険対応可能
万が一の事故に備えて、会社でも福祉事業者総合賠償責任保険などに加入していることが多いです。また医師からの指示で行うリハビリであれば医師賠償保険も適用になります。
職場によって対応が違いますので一度確認してみることをオススメします!
医療専門職向け賠償責任保険というのもある。 費用はOT協会会費の1/3以下に!
会社の保険だけだと、個人として訴えられた時が心配という方もいますよね。そんな方向けにセラピストが個人で加入できる医療専門職向け賠償責任保険というものがあります。
年間の掛け金は3440円。日本作業療法士協会の会費が約15000円(WFOT会費を含む)なので費用は1/3以下で済みますね。
保障内容に差はあるの?
そんだけ安いとなんか保証が足りなさそうで怖い
と不安になる方もいるかと思いますが、結論から言うと「補償内容は作業療法士総合補償保険制度(基本プラン)より良い」です。
以下に各種保険の支払限度額比較表をまとめました。以下の表で紹介している、作業療法士総合補償保険制度 の上乗せプランは会員自己負担で2840円支払えば加入できるプランです。
支払い限度額比較表
補償内容 | 医療専門職向け賠償責任保険 | 作業療法士総合補償保険制度(基本プラン) | 作業療法士総合補償保険制度(上乗せプラン) |
保険の値段 | 3440円 | 120000円 | 12000円 +2840円 |
対人事故 | 1事故1億円 | 1事故200万円 | 1事故9800万円 |
対物事故 | 1事故100万円 | 1事故10万円 | 1事故90万円 |
人格権侵害 | 1名1事故100万円 | 保証なし | 1事故100万円 |
初期対応費用 | 1事故100万円 | 1事故50万円 | 1事故250万円 |
見舞金費用 | 保証なし | 保証なし | 5万円 |
会員が事故で亡くなった場合の死亡弔慰金 | なし | 4万円 | 8万円 |
詳細な補償内容は各保険・制度の公式ページをご確認ください。
日本作業療法士協会の退会方法
日本作業療法士協会の退会方法は以下の流れになります。
また、日本作業療法士協会の公式サイトにはこのように明示されています。
退会には所定の退会届の提出が必要となります。用紙は協会事務局よりお送りいたしますので、必ず当該年度の会費を納入した上で協会事務局へ問い合わせフォームからご連絡ください。年会費が未納の状態では退会の申請を受付られませんのでご注意ください。なお、退会届の提出期限は当該年度末(3/31)までで、退会は提出いただいた年度の翌年度からとなります。
日本作業療法士協会「よくあるご質問」
年会費が未納の場合は、その年の年会費を支払わないと退会できない仕組みのようです。
あまりオススメはしませんが、1年間会費が未納でも強制退会になります。
日本作業療法士協会に入らないのはあり?まとめ
今回は「日本作業療法士協会に入らないのはありなのか?」というテーマで解説していきました。
結論「日本作業療法士協会に入っていてもいなくても、どちらでも大丈夫」です。
スキルアップをしたい方は研修費が安くなったり賠償保険などのオプションがあるため入会するメリットが多いです。また、協会が政治的に頑張っていることや立場を守ってもらっていることに対してお金を払っているという考えもあります。
逆に、研修会への参加が少ない方は、任意の保険などに入ることでオプション分はカバーできますので加入することによる個人的なメリットは少ないでしょう。また、協会の組織率が上がっても、世の中の流れや国の財政難は変わらないため大きな意味はないという考えもあります。
メリット・デメリットを自分なりによく考えて選択すれば良いと思います。
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