- 作業療法士が増え過ぎ問題
- 高齢者が将来的には減少傾向。仕事がなくなったりしないか
- 体力的に何歳まで働けるんだろう
作業療法士の将来性について上記のような不安は尽きません。
高い学費を払ってせっかく安定してそうな資格職になれたのに。実は安定した職業ではないことを知り、不安を感じた方も多いのではないでしょうか?
でも、療法士協会や養成校は「自己研鑽」を続けて選ばれる作業療法士になりましょうの一点張り。
正直、いまいち論点がズレている気がしてなりません。
選ばれる作業療法士になれなかったらどうすんじゃい
と不安は拭えないですよね。
終身雇用制度は崩壊し、自分たちの将来を保証されている時代は終わりました。
思考停止して将来への不安を漠然と感じるだけで終わるのではなく、本当に作業療法士に将来性はないのか?ないならどうすれば良いのか?そこを考えていかなければいけません。
そんなあなたのために、10年目作業療法士の私がOTの将来性について徹底解説!
今後の見通しと、今からできるリスク管理についてお伝えしていきます。
てんちゃん(@tenpariOT)
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作業療法士(OT)の将来性が厳しい理由
結論からお伝えすると作業療法士の将来性はかなり厳しいと言えます。
その理由は以下の通りです
作業療法士の将来性が厳しい理由
①作業療法士の飽和問題
②お給料が上がらないもしくは下がる
③セラピストは体力が必要
まずは作業療法士の将来性が厳しいと思う理由を1つずつ解説していきます。
OTの将来性が厳しい理由①:作業療法士の飽和問題
高齢者の増加によりリハビリテーションの需要は年々上昇。それに伴い、作業療法士(OT)の養成校も有資格者数も増加の一途を辿ってきました。
しかし、厚生労働省の2019年の推計によると、PT・OT の供給数は現時点ですでに需要数を上回っていて、2040年ごろの供給数は需要数の約1.5倍となる見通しです。
何も対策が打たれなければ作業療法士は将来的には飽和状態になり、厳しい状況になってくるでしょう。
OTの将来性が厳しい理由②:給料が上がらないもしくは下がる
作業療法士(OT)の給料が上がらない理由として以下のことが挙げられます。
現に、私の2021年の夏のボーナスも外出自粛などの影響で施設の売り上げ低迷が低迷し、減額されています。
安定しているように見える国家資格といえども、社会情勢や経営母体の売り上げにより給料に変動が生じることも事実です。
今後、作業療法士の需要が増えるような機会が出てくれば変化があるかもしれません。
しかし、現状のままでは作業療法士の就職が難しくなったり更に給料が安くなるといったことが起きてくると予測されます。
OTの将来性が厳しい理由③:セラピストは体力が必要
こちらのグラフからもわかる通り、作業療法士の平均年齢は45歳以降から急激に減っています。
昔は養成校が少なくそもそもの作業療法士の数が少ないということも影響はしています。
しかし、やはり作業療法士も障害や疾患を持つ方を対象にしており体力勝負な面がある職業。身体的に厳しいことは否めないでしょう。
私が今まで働いてきた職場では中年以降のセラピストは管理職や教員になっており、臨床でバリバリ働いているという人はほとんどいませんでした。
作業療法士(OT)が職に困らないためのリスク対策3選
作業療法士の将来性が厳しいということをお伝えしてきましたが、このような状況でただ将来を悲観して過ごすのは諦めが早すぎます。
私が考える将来への対策は作業療法士としての恩恵が受けられるうちはギリギリまで粘る。でもリスクヘッジはしておく!です。
起こりうるリスクの程度を予測して、リスクに対応できる体制を取って備えることが必要です。
作業療法士の将来性が厳しいならどう対策していくのかが大事!
今回は作業療法士の養成校や協会がよく言う「自己学習を継続して選ばれる作業療法士になりましょう!」だけの内容ではなく、更に深掘りして具体的に実践できる内容をお伝えしていきます。
作業療法士が職に困らないためのリスク対策
①作業療法士として経験値をあげておく
②自分の売りを知る
③別のスキルを身に付けておく
対策①:作業療法士として経験値をあげておく
作業療法士としての経験値をあげておくことで、様々な職場で必要とされる人材になれて、より長く作業療法士として働けるようになります。
認定作業療法士とか呼吸リハとか特別な資格を取らないといけないのかな!?
と勘違いしやすいですが、経験値をあげるという事は特別な資格を身につけなければいけないという事ではありません。
現場が求めているのは、特別な資格を持っているかではなく即戦力として働けることです。
即戦力として働ける人材となるためには、様々な現場に対応できる柔軟さや人柄。知識や経験値が重要です。そのためには、いろいろな分野で働いてみて経験値を積むのが良いでしょう!
転職をしてたくさんの分野にチャレンジするのも良いですが、私のオススメは本業もやりつつアルバイトやパートで新しい分野に挑戦してみる方法です!
自分のペースに合わせて無理なく働けますし、新しい知識や経験も身に付きます!
私も以前は月2回の頻度で通所リハビリのアルバイトをしていました!
今なら作業療法士の非常勤求人もたくさんあります。将来求人が少なくなってきてから検討するよりも早めに行動する方が良いですね!
対策②:自分の売りを分析しておく
選ばれる作業療法士を目指すにしても、他の分野でお仕事をするにしても「自分は他の人よりここが優れていて、自分を雇うとこんなメリットがありますよ!」とアピールすることが必要です。
でも自分の強みってよくわからない…
という方も多いですよね。なのでまずは、自分の強みを分析するところから始めていきましょう。
人の強みには以下の3種類があるといわれています。
人の強み3種類
・テクニカルスキル
・ヒューマンスキル
・コンセプチュアルスキル
1つずつ解説していきますね!
人の強み①:テクニカルスキル
テクニカルスキルとは”職種や仕事内容によるスキルや知識”のことです
できるのが当たり前のようになってしまっている作業療法士のお仕事ですが、実はすごく高い能力が求められている仕事です。
作業療法士に必要なスキルの例
- コミュニケーション能力の高さ
- 個人に合わせて臨機応変に対応できる柔軟さ
- 患者さんに寄り添える思いやりのある心 など
他にも働く分野によって必要なスキルは違ってきます。作業療法士としての強みを分析してどうアピールしていくか考えられると良いですね!
人の強み②:ヒューマンスキル
ヒューマンスキルとは”コミュニケーションやストレス耐性など対人スキル”のことです。
対人スキルって自分ではよくわからないよ…
自分が他者とどう関わっているか客観的には見えにくいから難しいですよね。
そんな時は過去の経験を振り返ると、自分の対人スキルの強みを分析できます!
対人スキルの強みを見出す質問の例
・印象的な仕事はなんだった?
・なんで、そう感じた?
・なんでそれを頑張ろうと思ったか?
・どうして頑張れたのか?
あとは知人に自分の特性を聞いてみるのもオススメ!
ちょっとめんどうかもしれませんが、雇用側からしてみたら社員さんやお客さんと上手くやっていけそうな人かというのは非常に大事なことです。自分の強みはアピールしたもの勝ちですので、しっかり言語化できるようにしておきましょう!
人の強み③:コンセプチュアスキル
コンセプチュアスキルとは物事を理論的に整理したり説明したりする能力のことです。
仕事の進め方や問題解決を普段どうしているかなんて尚更わからないよ(汗)
対人スキルもそうですが、仕事の進め方を客観視するのは難しいです。
何ならむしろ他者より劣っているんじゃないかと感じている方も多いと思います。
コンセプチュアスキルの探し方をご紹介していきますね!
まずはヒューマンスキルのところで紹介した質問から、自分がこれまでどのように仕事を進めてきたか振り返るのも良いです。
もう少し深く知りたい方はストレングスファインダーを一回やってみるのがオススメです!
ストレングスファインダーでは人の性格の素質を34項目に分けて、自分の得意不得意を細かく分析することができます。質問に答えていくだけで分析できるので自己分析が苦手な方はこちらの方が良いです。
テストを受けて自分の特性がわかると、仕事や転職など様々な場面で活かせます。気になる方は是非見てみてください。
対策③:別のスキルを身に付けておく
作業療法士の仕事が継続できなくなった時には別の仕事も検討しなければなりません。
そのためには早めに別のスキルを身に付け、収入の柱を増やしてく必要があります。
でも、自分にどんなスキルがあるかわからないし、それで商売ができるとは思えないよ
そんな方は一度、クラウドワークスなどのクラウドソーシングサイトで案件を眺めてみると良いですよ!
クラウドソーシングとは何かと言うと「仕事を発注したい企業や個人が、インターネットを通じて不特定多数の人々に仕事を依頼したりアイディアやデザインを募集したりするためのWEBサービス」です。
サイトを見てみると意外な内容で需要があることがわかります!
アニメや料理やDIY…!私でもできそうな気がするね!
実は、私もクラウドソーシングサイトでイラストやデザインのお仕事を受注しています。元々は趣味でやる程度でその延長線で軽い気持ちで始めたところ今ではプチ収入になりました!
自分に合った別のスキルを身に付けておけば、将来的に作業療法士として働くことが難しくなった時もいきなり生活に困窮することは避けられますね。
【無料登録】スキルが身につく副業を探してみる
>>クラウドワークス 公式サイト
「作業療法士に将来性はない」を徹底解説!まとめ
今回は作業療法士の将来が不安な理由とその対策を解説していきました。
作業療法士は現状まだまだ人手不足であり必要とされている職業です。
たしかに将来的に不安はありますが、ただ不安がっていても時間の無駄にしかなりません。今に目を向けて出来ることから始めていくことが大切ですね。
将来は今よりももっと輝いた人生、輝く自分になれるよう、どんどんステップアップしていきましょう!
コメント
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[…] 作業療法士の将来性については「作業療法士に将来性はない」を徹底解説!何歳まで働ける?の記事で、詳しく解説しています! […]
[…] 作業療法士の今後については「作業療法士に将来性はない」を徹底解説!の記事で解説していますので、詳しく知りたい方は読んでみてください。 […]
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